離職票が届かないときも国民年金の免除は間に合う
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離職票が届かなくても、国民年金への切り替えは先に相談できます。保険料を払うのが難しいなら、失業による免除・納付猶予も同時に窓口へ相談してください。失業の証明には離職票以外の書類も使えます。
書類が来るまで何もしないと、切り替えの届出と免除の申請が同時に遅れます。二つの手続きを分けると、今日できることが見えてきます。
第1号への切り替え
- 住んでいる市町村へ届出を相談
- 退職を示す資料を窓口に確認
- 離職票だけを待たない
失業による免除・納付猶予
- 払えないなら早めに相談
- 失業を示す資料は離職票以外も対象
- 審査と承認が必要
加入の届出と保険料の免除申請は別の手続き
切り替えの届出に離職票は出てこない
国民年金への切り替えは、離職票だけを待たずに進めます。退職を示す資料として何を出すかは、市町村の窓口へ聞いてください。
会社を辞めると、厚生年金の第2号被保険者から国民年金の第1号被保険者に変わります。その届出の根拠は、国民年金法12条1項です。
国民年金法12条 1項を開く
被保険者(第三号被保険者を除く。次項において同じ。)は、厚生労働省令の定めるところにより、その資格の取得及び喪失並びに種別の変更に関する事項並びに氏名及び住所の変更に関する事項を市町村長に届け出なければならない。
届け出る先は市町村長で、届け出る中身は「種別の変更に関する事項」です。この条文は種別の変更を届け出る義務を定めます。離職票という書類だけを指定していません。具体的な添付書類は窓口の案内で確かめます。
窓口が求めるのは退職した事実が分かるものです。健康保険側の扱いは離職票が届かない間の国民健康保険にまとめました。届書の記載事項と期限は国民年金の切り替えは14日以内にまとめました。
免除は「失業を示す書類」が要る
失業を理由にした免除・納付猶予では、失業したことを示す資料が必要です。離職票も使えますが、ほかの資料も案内されています。
特例免除の書類について、日本年金機構の案内です。
この特例を受けたいときは、失業等の事実を確認できる次の書類が必要です。
そこに並んでいるのが、勤務先から交付される雇用保険被保険者離職票のコピーと、ハローワークから交付される雇用保険受給資格者証・雇用保険受給資格通知のコピーです。
離職票「でなければならない」とは書かれていません。 ハローワークで受給の手続きが進んで受給資格者証が出れば、そちらでも通ります。離職票が来ないまま失業給付の手続きを始める方法は離職票が届かない|仮決定手続きで待たないにまとめました。
同じページには、これらを用意できない場合の書類も並んでいて、最後に「その他、公的機関が交付する証明書等であって失業の事実が確認できる書類」とあります。離職票も受給資格者証もないときは、ほかの公的な証明を使えるか窓口に聞いてください。
過去の月も申請できるが、待ち続けない
いちばん効くのがここです。申請できる期間が明記されています。
保険料の納付期限から2年を経過していない期間(申請時点から2年1カ月前までの期間)が申請できます。
過去にさかのぼって申請できます。離職票が2か月後に届いたとしても、その間の月をまとめて申請の対象にできます。
窓口への相談は、離職票を待たずに始めましょう。
- 第1号への切り替えと、失業による免除を希望することを市町村へ伝える
- 今ある資料で申請できるか、後から何を提出するかを聞く
- 離職票や受給資格者証などを受け取ったら、案内された方法で提出する
- 申請できる過去の月と結果の通知を確かめる
さかのぼれる制度は、放置してよいという意味ではありません。払えないと分かった時点で免除の相談をしてください。
2回目以降は書類が要らない
同じ失業について何度も出す場合の扱いも書かれています。
なお、過去に同一の失業等の事由により免除・納付猶予を申請し、失業等の事実が確認できる書類を添付したことがある場合は、あらためて添付する必要はありません。
免除は年度ごとに申請するので、翌年度も続けて申請することがあります。同じ失業が理由なら、離職票をもう一度用意する必要はありません。
未納のままにすると、そこだけ何も残らない
遡れるとはいえ、放っておいてよいという話ではありません。
保険料の全額を免除された期間は、老齢基礎年金を受け取る際に、保険料を全額納付した場合の年金額の2分の1(税金分)を受け取れます。手続きをせず未納となった場合、2分の1(税金分)は受け取れません。
全額免除
- 受給資格期間に算入される
- 年金額は全額納付の2分の1が反映される
納付猶予
- 受給資格期間に算入される
- 年金額には反映されない
未納
- 受給資格期間に算入されない
- 年金額にも反映されない
免除・猶予は申請と審査が必要。未納のままにしない
免除・猶予は申請すれば自動で通るわけではありません。承認された期間と未納の期間では、年金への反映が違います。
2年1か月という期限は、この差を取り返せる猶予でもあります。その期間を過ぎた月は、申請できなくなります。
免除にしても、あとから満額に戻せる
「免除にすると年金が減るから、無理してでも払ったほうがよいのでは」と考えて、手続きを避けてしまうことがあります。そこにも道が用意されています。
免除・納付猶予の承認を受けた期間の保険料は、10年以内であれば申し出により後から納付(追納)して老齢基礎年金の受給額を満額に近づけることができます。
免除を受けた期間は、10年以内なら後から納められます。再就職して収入が戻ってから払えばよい、という順序が組めます。
一方で未納の期間は、2年を過ぎると納めることができません。免除は「後で払う権利を残す手続き」でもあります。
順番として、迷ったらこうなります。
- いま払えないなら、免除を申請する
- 収入が戻ったら、10年以内に追納する
- 追納しなくても、全額免除なら2分の1は残る
払わずに放置した場合だけ、この3つがどれも選べません。
失業した本人の前年所得だけでは決まらない
もう1つ、この特例の意味があります。
失業・倒産・事業の廃止などの事実を確認できたときは、失業等した方の前年所得にかかわらず、免除・納付猶予を受けられる特例があります
失業の特例では、失業した本人の前年所得を理由に一律に退けません。ただし日本年金機構の申請可能期間の案内は、配偶者や世帯主の所得条件も挙げています。「去年働いていたから無理」「失業したから必ず通る」のどちらも決めつけず、家族の状況も窓口へ伝えてください。
切り替えの期限と免除の申請期間を混ぜない
退職の直後は、性質の違う期限が同時に来ます。
| 手続き | 期限 | 離職票 |
|---|---|---|
| 国民年金の種別変更 | 14日以内 | ほかの退職資料を使えるか窓口へ確認 |
| 年金保険料の特例免除 | 申請時点から2年1か月前まで | 失業を示す資料が要る(代替可) |
切り替えは先に相談し、免除も申請の準備を始めてください。申請できる過去の月があっても、期限が過ぎた月は戻せません。
健康保険と年金の期限そのものは退職後の健康保険と年金|20日と14日に整理しました。
会社が離職票を出さないとき
そもそも会社が出さない場合は、年金とは別の窓口の話になります。交付を請求できることと、拒んだ場合の罰則は離職票が届かない|仮決定手続きで待たないに条文で書いてあります。
年金の窓口で会社の対応を解決することはできませんが、会社から書類が来なくても、年金の窓口には先に相談できます。
失業給付に使う離職票が来ないときは、ハローワークへの相談手順へ進んでください。年金の窓口には、今ある書類と保険料を払うのが難しい事情を伝えます。
すでにハローワークへ出した場合は、提出後に離職票のコピーが必要になったときで、交付の相談と提出先の条件を分けて準備します。
この記事で確かめたこと
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