仕事の悩み相談ガイド

本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。

退職月で変わる住民税|最後の給与が減る

公開

最後の給与が思ったより少ない理由

退職して最後の給与明細を見たときに、想定より大幅に少ないことがあります。原因の多くは住民税です。

住民税には、辞める月によって扱いが変わる仕組みがあります。同じ会社を同じ条件で辞めても、1月に辞めるか7月に辞めるかで、最後の給与から引かれる金額が数万円単位で変わります。

これは会社のミスでも不利益な扱いでもなく、制度としてそうなっています。知らずに辞めると、辞めた直後の手元の現金が想定と食い違います。

住民税は「後払い」で引かれている

前提として、住民税は所得税と徴収の仕組みが違います。

  • 所得税 — その年の収入に対して、その年に引かれる
  • 住民税 — 前年の収入に対して、翌年の6月から翌々年の5月にかけて引かれる

会社員の場合、毎月の給与から天引きされる形(特別徴収)が原則です。この徴収は6月に始まり、翌年5月までの12回で1年分を納めます。

つまり、辞める時点で「まだ引かれていない住民税」が必ず残っています。その残りをどう払うかが、退職月によって変わります。

1月から4月に辞めた場合:一括で引かれる

東京都主税局は、事業者向けの手続き説明でこう記載しています。

従業員(納税義務者)の申し出がなくても5月31日までに支給される給与や退職金等から、一括して特別徴収してください

「申し出がなくても」という点が重要です。本人が希望するかどうかにかかわらず、残りの住民税がまとめて差し引かれます。

なぜこの時期だけ扱いが違うのかというと、徴収期間が翌年5月で終わるためです。1月に辞めると、2月から5月までの4か月分が残ります。この分を分割して払う先がもう無いので、最後の給与でまとめて精算する形になります。

残り月数が多いほど、一括で引かれる金額も大きくなります。 1月退職なら4か月分、4月退職なら1〜2か月分です。

6月から12月に辞めた場合:自分で納める

同じページには、この時期に退職した場合の扱いも書かれています。

特別徴収できなくなる残りの税額は、普通徴収に切り替えることになり、従業員(納税義務者)から直接納付していただきます

普通徴収とは、市区町村から届く納付書で自分で納める方式です。最後の給与から一括で引かれることはありません。

ただし、支払いが免除されるわけではありません。 後日、納付書が自宅に届きます。給与天引きが無くなるぶん、手元にある現金から払うことになります。

なお、本人から申し出があれば、この時期でも一括徴収してもらうことは可能とされています。

退職月ごとの手取りへの影響

退職月残りの住民税の扱い最後の給与への影響
1月〜4月5月31日までの給与・退職金から一括徴収大きい。残り月数分がまとめて引かれる
5月徴収期間の最終月。残りが少ない小さい
6月〜12月普通徴収に切り替え無い。ただし後日納付書が届く

注意したいのは、6月〜12月に辞めた場合も総額は変わらないことです。 引かれるタイミングが後ろにずれるだけです。転職先が決まっていない期間に納付書が届くと、収入が無い状態で払うことになります。

前年の収入で決まるという落とし穴

住民税は前年の収入に対して課されます。ここが辞めた後にきつく効きます。

去年フルタイムで働いていて、今年の途中で辞めた場合、去年の収入をもとに計算された住民税を、収入が無い今年に払うことになります。収入が下がったから住民税も下がる、とはなりません。下がるのは翌年です。

辞める時期を選べる状況なら、この点も判断材料になります。手続きと費用の全体像は仕事を辞めてから転職するか、在職中に動くかで扱っています。

転職先が決まっている場合

次の勤務先が決まっていて、間が空かない場合は、特別徴収を引き継げることがあります。前の会社と次の会社の間で手続きをすれば、天引きが継続します。

この手続きには前の会社の協力が必要です。辞め方によっては、この依頼ができる状態にないことがあります。

会社とやり取りできる状態を残す

住民税の切り替え、離職票、源泉徴収票、貸与品の返却。辞めた後にも、会社との事務的なやり取りは残ります。

自分で会社に連絡するのが難しい状況なら、窓口を用意する方法があります。報酬を得る目的で法律事務を扱うことは弁護士法72条で制限されているため、民間業者は会社との交渉ができません。退職日や有給の条件を調整する必要がある場合は、労働組合か弁護士が対応できる範囲になります。

書類が届かない場合の対処は退職代行の失敗とトラブル|起きる順に整理にまとめています。

辞める前に確認しておくこと

  1. 給与明細の住民税額を見る。 毎月いくら引かれているかを確認する
  2. 残り月数を数える。 退職月から翌年5月までが何か月か
  3. 1〜4月に辞めるなら、最後の給与から引かれる額を計算する。 月額 × 残り月数がおおよその目安
  4. 6〜12月に辞めるなら、納付書が届く前提で手元の現金を確保する

退職金が出る場合は、退職日でもう一つ変わるものがあります。退職所得控除は勤続年数で決まり、端数は1年に切り上げられます。数え方と、申告書を出さなかったときの扱いは退職金の税金と勤続年数の境目にまとめています。

住んでいる市区町村によって案内の細部が異なることがあります。金額の確定した情報は、お住まいの市区町村の税務担当課で確認してください。

まとめ

  • 住民税は前年の収入に対して、6月から翌年5月の12回で引かれる
  • 1月〜4月に辞めると、残りが最後の給与や退職金から一括で引かれる。本人の申し出は不要
  • 6月〜12月に辞めると普通徴収に切り替わる。後日、納付書が届く
  • どちらでも総額は変わらない。払うタイミングが変わるだけ
  • 収入が無い期間に、前年の収入をもとにした住民税を払うことになる

この記事は東京都主税局の記載にもとづいています。実際の金額と手続きは、お住まいの市区町村の税務担当課にご確認ください。

紹介したサービスの運営元

サービス運営元料金公式サイトで確認した内容
弁護士法人ガイア総合法律事務所 弁護士 公式サイトに画像で掲載されているため未掲載 弁護士が対応し、有給消化・離職票の取り寄せ・残業代・退職金の請求まで行うと明記。LINE・電話での無料相談あり

運営元の種別は、各サービスの公式サイトで確認しています。広告主の掲載条件によりURLを記載できないサービスがあるため、リンクの有無は確認の有無とは関係ありません。料金は税込価格が文章で明示されているものだけを掲載しています。

出典