パワハラで退職したら会社都合?記録と判定の流れ
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パワハラを理由に辞めても、離職理由が自動で「会社都合」になるわけではありません。 雇用保険では、就業環境を著しく害する言動があったかを、本人と会社の説明や資料からハローワークが判断します。辞める前後に「いつ、誰から、何をされたか」と相談の経過を残すことが、次の手続きにつながります。
働いている間の相談
- 言動と日時、相談先の対応を記録
- 社内窓口や労働局で対応を相談
退職後の離職理由
- 離職票に書かれた理由を確認
- 違うと考えるときは資料を持ってハローワークへ説明
会社の防止義務と、雇用保険での区分は同じ結論になるとは限らない
身の安全や体調が心配なときは、離職票だけを待たずに、医療機関や公的な窓口へ今の様子を伝えてください。この記事は、辞めた理由をどう伝え、どこへ相談するかを整理します。個別の認定を約束するものではありません。
まず残すのは「言動」とその後の経過
記憶だけに頼らず、日付ごとに事実を書きます。相手の氏名・役職、言われた言葉や行為、同席した人、勤務への影響を分けてください。メールや業務連絡、相談窓口に出した文面と返答も保存します。診断書がある場合は大切な資料ですが、診断書だけで言動の内容まで示せるわけではありません。
会社へ相談したなら、いつ誰に話し、会社が何を案内したかを書きます。社内で相談しづらい、窓口が分からない場合も、その事情をメモします。事実の記録と「つらかった」という気持ちは、両方大切ですが、手続きでは区別して伝えると説明しやすくなります。
たとえば記録には「何月何日、会議中に、誰がどの言葉を言い、誰が同席したか」と、後から確かめられる形で書きます。「毎日ひどい扱いを受けた」だけでは、期間や回数を説明しにくくなります。思い出せない日付を推測で埋めず、分かる範囲と分からない範囲も分けてください。私的な端末へ会社の資料を無断で持ち出す前に、手元に残してよいものかを確かめることも必要です。
雇用保険では誰が判定するか
雇用保険法には「特定受給資格者」という区分があります。法律は、解雇のほか、省令で定める離職理由を含めています。
前号に定めるもののほか、解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く。第五十七条第二項第二号及び第六十条の四第二項第二号において同じ。)その他の厚生労働省令で定める理由により離職した者
雇用保険法施行規則36条8号には、次の理由が書かれています。
事業主又は当該事業主に雇用される労働者から就業環境が著しく害されるような言動を受けたこと。
事業主からの言動だけでなく、その会社で働く人からの言動も条文にあります。ただし、言動があったという申告だけで該当が確定するわけではありません。退職時の事情と手元の資料をハローワークへ伝え、判定を受けます。会社の欄と自分の説明が違うときも資料を示します。離職理由の確認手順を参照してください。
辞める前に会社と話せるなら、理由をどう書く予定かを尋ね、答えも残します。ただし、会社が「会社都合にする」と言っても、その言葉だけで雇用保険上の区分は決まりません。後で届く離職票と、当時の相談メモや連絡文面を比べてください。会社の記載と自分の説明が違うところを示し、ハローワークへ伝えます。
会社に相談するときは別の法律を見る
労働施策総合推進法は、職場のパワハラに対する会社の相談体制や対応を定めています。ここでは、会社に相談したときの扱いを見ます。
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事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。
この会社の防止義務と、雇用保険の離職理由は目的が違います。条文の言葉にも「害される」と「著しく害される」という違いがあります。会社が対応すべき相談だから、必ず特定受給資格者になるとは言えません。 逆に、会社の説明が「問題なし」でも、ハローワークへ資料を出して確認できます。
相談したことや、会社の調査に協力して事実を述べたことを理由とする不利益な取扱いも禁じられています。
事業主は、労働者が前項の相談を行つたこと又は事業主による当該相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
社内で進まないときの相談先
社内の窓口だけで解決しないときは、都道府県労働局への相談を考えます。法律は、当事者の一方から援助を求めることも認めています。
都道府県労働局長は、前条に規定する紛争に関し、当該紛争の当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該紛争の当事者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができる。
相談するときは、記録の時系列と、会社に何を求めたかを持っていきます。労働局への相談と、ハローワークでの離職理由判定は別の窓口です。無料で相談できる窓口に、それぞれの扱う範囲をまとめています。
退職後に離職票が届いたら、会社が書いた理由と自分の認識を比べます。違うと考えるなら、受給手続きの際に記録を示して申し出てください。判定結果によって給付の条件が変わるため、自己判断で「会社都合になった」と決めて手続きを止めないことが大切です。
損害賠償などを求める場合
離職理由の判定と、相手や会社へ賠償を求めることも別の手続きです。金銭の請求や会社との争いを代理してもらうなら、扱える専門家の範囲を確かめます。弁護士と労働組合の違いも参考にしてください。相談前に、求めたいこと、記録、すでに会社や労働局へ伝えたことを整理します。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
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- 3件(法令 3)
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