フリーターが正社員になる法律上の道
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今の勤め先で正社員を目指す道もあります。 パート・アルバイトなどを雇う事業主は、通常の労働者への転換を進める措置をいずれか一つ講じなければなりません。ただし、希望したら必ず正社員になれるという意味ではありません。
まず職場の相談窓口に「正社員への転換のために、どの方法を取っていますか」と聞きましょう。外への応募も考えるなら、今の職場の道と同時に比べられます。
正社員の募集を周知する
- 正社員の募集を行うときに、業務の内容・賃金・労働時間をその事業所のパート・アルバイトにも知らせる
配置の希望を申し出る機会を与える
- 社内で正社員のポストを新たに埋めるときに、希望を出す機会を与える
転換のための試験制度を設ける
- 勤続年数などの条件を満たすと受けられる形が多い
入口が募集・配置・試験と違うだけで、どれも通常の労働者への転換を推進するための措置として並んでいる
会社は措置を講じなければならない(パート有期法13条)
パート・アルバイトや契約社員を雇っている会社は、正社員への転換を進める措置を少なくとも1つ取らなければなりません。努力義務ではなく、義務です。根拠は短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パート有期法)13条です。
事業主は、通常の労働者への転換を推進するため、その雇用する短時間・有期雇用労働者について、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。
ここでいう通常の労働者が、いわゆる正社員にあたります。
3つのうちどれかが必ずある(13条1号〜3号)
措置は、正社員の募集を中のパート・アルバイトにも知らせる(1号)、社内で正社員のポストを埋めるときに希望を出す機会を与える(2号)、転換試験の制度を設ける(3号)、のいずれかです。
どれか1つでよいので、会社によって形が違います。「うちにはそういう制度は無い」と言われたときは、3つのうちどれをやっているのかを確かめる余地があります。
待遇の差は説明を求められる(14条2項・3項)
正社員と自分の待遇がなぜ違うのかは、会社に求めれば理由まで説明させられます。パート有期法14条2項です。
パート有期法14条 2項を開く
事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者から求めがあったときは、当該短時間・有期雇用労働者と通常の労働者との間の待遇の相違の内容及び理由並びに第六条から前条までの規定により措置を講ずべきこととされている事項に関する決定をするに当たって考慮した事項について、当該短時間・有期雇用労働者に説明しなければならない。
聞いたことを理由に不利益な扱いをすることは、同じ条の3項で禁じられています。シフトを減らされる、更新されないといった形も、理由がこれなら該当します。
事業主は、短時間・有期雇用労働者が前項の求めをしたことを理由として、当該短時間・有期雇用労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
仕事が正社員と同じなら、扱いを分けられない(9条)
次の2つを満たすと、アルバイトであることを理由に基本給や賞与を分けられません。
- 仕事の内容と責任の重さが正社員と同じ
- 異動や配置換えの範囲も、雇用が終わるまで通して同じ見込み
根拠はパート有期法9条です。
パート有期法9条を開く
事業主は、職務の内容が通常の労働者と同一の短時間・有期雇用労働者(第十一条第一項において「職務内容同一短時間・有期雇用労働者」という。)であって、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されることが見込まれるもの(次条及び同項において「通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者」という。)については、短時間・有期雇用労働者であることを理由として、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、差別的取扱いをしてはならない。
現実には配置の範囲まで同じという例は多くありませんが、小規模な事業所で、正社員と同じ仕事をずっと同じ店舗で続けている場合は検討する価値があります。
求めたことで不利に扱われたら(24条)
説明を求めたことを理由に待遇が変わったなら、都道府県労働局長に援助を求められます。会社の同意は要りません。パート有期法24条です。
都道府県労働局長は、前条に規定する紛争に関し、当該紛争の当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該紛争の当事者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができる。
局長ができるのは助言・指導・勧告までで、白黒を決める手続きとは別のものです。
雇い入れのときに文書で示される決まりがある(6条1項)
会社はアルバイトを雇い入れたとき、昇給・退職手当・賞与の有無、待遇差などの説明を求められること、相談窓口を書面等で示さなければなりません。口約束では足りません。パート有期法6条1項です。
パート有期法6条 1項を開く
事業主は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れたときは、速やかに、当該短時間・有期雇用労働者に対して、労働条件に関する事項のうち労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第十五条第一項に規定する厚生労働省令で定める事項以外のものであって厚生労働省令で定めるもの(次項及び第十四条第一項において「特定事項」という。)を文書の交付その他厚生労働省令で定める方法(次項において「文書の交付等」という。)により明示しなければならない。
「厚生労働省令で定めるもの」の中身
品目は同じ法律の施行規則2条1項に並んでいます。昇給・退職手当・賞与の有無に加え、待遇差などの説明を求められることと相談窓口が対象です。説明を求められる旨の明示は、2026年10月1日施行の改正で加わりました。
五短時間・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口
相談窓口が、待遇の3つと同じ列に入っています。 上で見た13条の措置や14条の説明を求める相手も、たいていはこの窓口になります。
同じ規則の2条2項は、書いた内容そのものを縛っています。賞与ありと書いておいて出さない、という形は条文の側で塞がれています。
事業主は、法第六条第一項の規定により短時間・有期雇用労働者に対して明示しなければならない労働条件を事実と異なるものとしてはならない。
待遇そのもの
- 昇給の有無
- 退職手当の有無
- 賞与の有無
- いずれも有無であって、金額までは求められていない
言いに行く先
- 雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口
- 13条の措置や14条の説明を求める相手になる
違うのは、金額の話か、言いに行く先の話か
手元にその文書が無いなら、それ自体が一つの情報です。相談窓口だけでも聞き直せます。 明示の義務は雇い入れのときに生じていて、あとから消えるものではありません。
外に応募する場合に効くもの
今の勤め先で見込みが無いと判断したら、外を探すことになります。フリーターの経歴でも、新卒枠に応募できる場合があります。
厚生労働省は、卒業後3年以内の既卒者を新卒枠で受け付けるよう事業主に求めています。中身は就職浪人は新卒枠に応募できるにまとめました。
第二新卒歓迎・既卒歓迎の求人では、直近3年の採用数と離職数、平均残業時間などを求めれば会社が答えなければなりません。第二新卒は離職者数を聞けるにあります。
辞める順番で損をしないために
アルバイトでも雇用保険に入っていることがあり、失業給付には加入していた期間が必要です。週の労働時間や見込みの雇用期間で決まるので、辞める前に自分が入っていたかどうかを確かめてください。数え方は暦の月ではありません。順序の決め方は20代の転職は在職中かで順序が変わるに整理しました。
アルバイトでも年次有給休暇はあります。残っているなら消化してから辞めるほうが得です。付与の条件はパート・アルバイトの退職代行にまとめています。
相談先を分けて考える
正社員転換の制度について会社と話が進まないときは、この法律を所管している都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が相談先になります。
外の求人を探す側では、20代であればエージェントを使う選択もあります。対象年齢が決まっているので、外していると申し込んでから断られます。費用の出どころと、求職者から手数料を取れない決まりは転職エージェントはなぜ無料なのかにあります。
外に応募する前に、今いる場所の制度を1つ確かめてください。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 8件
- 出典
- 2件(法令 2)
- 更新
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