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20代の転職のやり方は在職中かで変わる

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この記事の見出し(15)
  1. なぜ順序の話が先に来るか(雇用保険法13条1項)
  2. 12か月が6か月になることがある(13条2項)
  3. 「1か月」の数え方が独特(14条1項)
  4. 辞めると決めた場合、退職は許可制ではない(民法627条1項)
  5. 在職中に探す場合に効くこと
  6. 通算されるので、前の会社の月数も足せる
  7. 辞めてから探すときの空白
  8. 職務経歴書に書くことが無いと感じたら
  9. 応募先を見るときの数字
  10. 相談する窓口の側を、同じ様式の数字で見る
  11. 離職者の数え方は、会社によって違うことがある
  12. 講座を売っている窓口は、この検索に出てこない
  13. エージェントを使うかどうか
  14. 決まった後に残る期限
  15. まとめ

20代の転職では、やることが多すぎて順番が分からなくなります。

自己分析、職務経歴書、求人探し、面接対策。どれも必要ですが、先に決めないと取り返しがつかないものが1つだけあります。

在職中に探すか、辞めてから探すか。ここが最初です。

なぜ順序の話が先に来るか(雇用保険法13条1項)

理由は、辞めた後にしか使えない制度と、在職中にしか選べない条件があるためです。そしてどちらも締切があるので、順番を間違えると片方が消えます。

辞めてから探す場合、生活費が失業給付にかかってきます。その受給資格は条文で決まっています。

基本手当は、被保険者が失業した場合において、離職の日以前二年間(当該期間に疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由により引き続き三十日以上賃金の支払を受けることができなかつた被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかつた日数を二年に加算した期間(その期間が四年を超えるときは、四年間)。第十七条第一項において「算定対象期間」という。)に、次条の規定による被保険者期間が通算して十二箇月以上であつたときに、この款の定めるところにより、支給する。

長い条文ですが、数字は2つです。離職前2年のうち、12か月。ここでいう被保険者期間(雇用保険に加入していた期間)が12か月ということです。

20代の転職では、この12か月に届かない人が出ます。新卒で入って1年経たずに辞める場合や、短期の勤務を挟んでいる場合です。

2年のほうが伸びることがある

引用の括弧の中に、もう1つ仕組みが入っています。疾病、負傷その他の理由で引き続き30日以上賃金の支払を受けられなかった場合、その日数を2年に加算します。加算しても4年が上限です。

「その他厚生労働省令で定める理由」は施行規則18条が受けています。

法第十三条第一項の厚生労働省令で定める理由は、次のとおりとする。

挙がっているのは、事業所の休業、出産、事業主の命による外国における勤務、国と民間企業との間の人事交流に関する法律の交流採用、そしてこれらに準ずる理由で管轄公共職業安定所の長がやむを得ないと認めるものです。

産休で賃金が出なかった期間や、会社の休業があった期間は、ここに当たります。 2年で数えて12か月に届かなくても、その日数を足せば届くことがあります。

在職中に探すか辞めてから探すかの二択を、中央の雇用を示すブリーフケースから左右に分かれる道で表し、左側は長いカレンダーブロックの列で受給要件の長さを示し、右側は短いブロックと空白のギャップで辞めてから探すことを示す。書類や天秤、積み上げブロックで法律や月数の数え方や通算を視覚化したイメージ図です

12か月が6か月になることがある(13条2項)

同じ条文に、続きがあります。

同項中「二年間」とあるのは「一年間」と、「二年に」とあるのは「一年に」と、「十二箇月」とあるのは「六箇月」とする。

特定理由離職者などに当たると、6か月で足ります。契約の更新を希望したのに更新されなかった場合などが、ここに入ります。

つまり同じ勤続年数でも、辞め方によって受給できるかどうかが変わります。自己都合のつもりでいても、実態が違うことがあります。判定の中身は離職理由は会社の記載で決まらないにまとめました。

「1か月」の数え方が独特(14条1項)

12か月・6か月を数えるとき、暦の月ではありません。条文に条件があります。

賃金の支払の基礎となつた日数が十一日以上であるものに限る。

11日以上働いた月だけを1か月と数えます。 月の途中で入社した、休職していた、シフトが少なかった。そういう月は数に入らないことがあります。

自分で数えて「ぎりぎり足りる」と思っていると、届かない場合があります。在職中に給与明細を見て、勤務日数が11日以上の月がいくつあるかを数えておくと、辞めるか続けるかの判断が変わります。

辞めると決めた場合、退職は許可制ではない(民法627条1項)

在職中に探すと決めたなら急ぎませんが、辞めると決めたときに引き止められることがあります。民法にこう書かれています。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

期間の経過で終わります。 会社の承諾は要件になっていません。就業規則に「3か月前まで」とあっても、民法が優先されると解されています。

言い出せないときの整理は辞めたいと言えないときにまとめました。

在職中に探す場合に効くこと

在職中は収入が続くので、条件を妥協せずに探せます。一方で時間が取れません。

現実的な手順はこうなります。

  1. 給与明細で、勤務日数11日以上の月がいくつあるかを数える
  2. 12か月(または6か月)に届くかを確かめる
  3. 届かないなら、届くまで在職を続けるか、貯蓄で埋めるかを決める
  4. 求人を見るのはその後

求人を先に見ると、条件のよいものが出たときに順番が飛びます。飛ばした結果、給付が受けられないまま無収入になることがあります。

通算されるので、前の会社の月数も足せる

数え直すときに見落とされるのが通算です。転職を挟んでいても、間が空きすぎていなければ前の会社の期間を足せます。

前に失業給付を受け取っていると、そこで一度リセットされます。受け取っていなければ、前職の被保険者期間が残っていることがあります。

自分がどうなっているかは、離職票や雇用保険被保険者証(雇用保険に入っていたことを示す書類)では分かりません。ハローワークで照会するのが確実です。会社を通さずに本人が請求できます。手元に書類が無いときの動き方は雇用保険被保険者証が手元にないときにまとめました。

辞めてから探すときの空白

辞めてから探すと決めた場合、社会保険の空白が生まれます。健康保険と年金は、退職日の翌日から切り替えの手続きが要ります。

ここには日数の期限があり、遅れると保険証が無い期間ができます。医療費をいったん全額払うことになるので、順序としては求人探しより先です。退職後の健康保険と国民年金に整理しました。

住民税も、辞める時期によって払い方が変わります。一括で引かれるか自分で納めるかで、手元に残る額が動きます。退職後の住民税にあります。

職務経歴書に書くことが無いと感じたら

20代の転職では、書く材料が少ないと感じる人が多くなります。書き方そのものは職務経歴書の書き方にまとめました。ただし採用側が見ているのは実績の大きさだけではありません。

若者雇用促進法は、事業主に対して「その有する能力を正当に評価するための募集及び採用の方法の改善」を求めています。経験年数ではなく能力で見るように、という方向です。

とはいえ会社ごとの運用は違います。だからこそ、応募先が第二新卒歓迎とうたっているかどうかが手がかりになります。うたっている求人なら、次の節の情報を求めることもできます。

応募先を見るときの数字

20代向けの求人には、求めれば会社が答えなければならない情報があります。直近3年の採用数と離職数、平均残業時間、有給の平均取得日数などです。第二新卒歓迎・既卒歓迎の求人が対象で、中身は第二新卒は離職者数を聞けるにまとめました。

求人票そのものの読み方は求人票の見方にあります。条件が変わったときには、変えたと明示する義務が別にあります。

決めた後に検討する論点を、在職中と退職後のメリット・注意点を並べた二列の図で比較表示し、中央に法規や一か月の数え方を示す時計・書類アイコン、通算を示す積み上げブロック、相談窓口やエージェント、空白期間や期限を示すタイムラインを配したイメージ図です

相談する窓口の側を、同じ様式の数字で見る

求人の側に聞ける情報があるのと同じで、紹介する側にも国に出している数字があります。職業安定法施行規則24条の8第3項が、有料職業紹介事業者が出す項目を並べていて、その2号がこれです。

無期雇用就職者のうち、離職した者(解雇により離職した者及び就職した日から六月経過後に離職した者を除く。)の数

紹介で無期雇用に入って、6か月たたずに辞めた人の数です。20代の転職で気になるのはここなので、厚生労働省の人材サービス総合サイトで実際に引きました。基準日は令和8年8月1日現在です。

運営会社無期雇用の就職者6か月以内の離職者
株式会社マイナビ27,464人空欄
レバレジーズ株式会社5,060人空欄
株式会社ネオキャリア503人空欄
株式会社ジェイック2,720人194人
株式会社UZUZ空欄空欄
株式会社ユニゾン・テクノロジー空欄空欄
株式会社にゃー空欄空欄

引いた許可番号は、ユニゾン・テクノロジーが13-ユ-313348、にゃーが13-ユ-316977です。残りの許可番号は就活エージェントのおすすめを数字で確かめるに並べました。

離職者の欄が埋まっていたのは、ジェイックだけでした。2,720人が無期雇用で就職し、そのうち194人が6か月以内に辞めています。空欄の読み方は人材サービス総合サイトで実績を見るにあります。

離職者の数え方は、会社によって違うことがある

この数字を会社どうしで引き算しないほうがよい理由が、同じ規則にあります。まず、分からなかった人を入れる欄が別にあります。職業安定法施行規則24条の8第3項3号です。

無期雇用就職者のうち、前号に掲げる者に該当するかどうか明らかでない者の数

そして数え方には原則と例外があります。職業安定法施行規則24条の8第5項が原則です。

有料職業紹介事業者は、法第三十二条の十六第三項の規定による情報の提供を行うに当たり、無期雇用就職者が第三項第二号に規定する者に該当するかどうかを確認するため、当該無期雇用就職者に係る雇用主に対し、必要な調査を行わなければならない。

原則は、就職先の会社に問い合わせて確かめることです。ところが職業安定法施行規則24条の8第6項に例外が置かれています。

前項の規定にかかわらず、有料職業紹介事業者が、返戻金制度を設けている場合であつて、無期雇用就職者のうち返戻金制度に基づき手数料を免除する事由に該当したものの数を集計する方法により第三項第二号に規定する数を集計する場合は、前項の調査は、行うことを要しない。

返戻金制度を持っている会社は、雇用主に問い合わせなくてよいという規定です。そのかわりに、返戻金の対象になった人数を離職者の数として集計します。返戻金の対象になる条件は会社が決めるので、同じ「離職者数」でも、実際に何を数えたかが会社によって違いうることになります。

だから使い道はこうなります。数の大小で会社を並べるのではなく、欄が埋まっているかどうかと、埋まっている会社にその数の中身を聞く。面談で聞ける具体的な質問が1つ増えます。

講座を売っている窓口は、この検索に出てこない

上の表を作るとき、20代向けをうたう窓口のうち1つが検索で出てきませんでした。事業主名称で引いて0件だったところです。

職業紹介ではなく有料の講座を提供している場合、有料職業紹介事業の許可は要りません。そのため人材サービス総合サイトには載らず、上の数字も存在しません。悪いことではありませんが、受講料がかかるという点で、求人を紹介してもらう窓口とは仕組みが違います。

窓口を並べるときは、まず紹介なのか講座なのかを分けてください。分けないまま「無料」「有料」だけを比べると、別の種類のものを比べることになります。

エージェントを使うかどうか

20代向けのエージェントは対象年齢が決まっています。外していると申し込んでから断られます。費用の出どころは転職エージェントはなぜ無料なのかにあります。

入口の形も窓口で違います。キャリナビ転職は、申し込みがLINEの友だち追加から始まります。そこで面談の日程を決めてから、相談に進む流れです。在職中だと日中に電話を取れないことがあります。最初のやりとりが文字で済むかどうかは、進めやすさに関わります。

相談することと決めることは別です。合わないと感じたら断れますし、複数を並行して使うこともできます。

決まった後に残る期限

転職先が決まると気が緩みますが、そこからも期限があります。早く決まったときに残りが戻る制度は再就職手当|早く決まると残りが戻るにまとめました。

給付制限を受けた場合、待期満了後1か月はハローワーク等の紹介でないと対象から外れることがあります。急いで決めたい時期と重なるので、どの経路で見つけた求人かは意識しておいてください。

エージェントに登録するときに渡す情報の範囲は転職エージェントに渡す情報の範囲にあります。

30代の場合は、会社都合のときに年齢の区分が入ります。30代の転職は35歳で条文が変わるにあります。

まとめ

  • 最初に決めるのは在職中に探すか辞めてから探すか。後から取り返せないのはここ
  • 失業給付は離職前2年のうち、雇用保険に加入していた期間が12か月。特定理由離職者などは1年のうち6か月
  • 数えるのは暦の月ではなく、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上の月
  • 給与明細で先に数える。求人を見るのはその後
  • 退職は許可制ではない。申入れから2週間の経過で終わる
  • 20代向けの求人には、求めれば答えなければならない数字がある

求人を見る前に、自分の月数を数えてください。順番はそこからです。

出典