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転職先が決まっている場合の退職代行

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この記事の見出し(7)
  1. 逆算の起点は入社日ではなく、その前日
  2. 逆算して間に合わないとき
  3. 次が決まっているなら、離職票は要らない
  4. 代わりに要るもの
  5. 転職先に伝えるかどうか
  6. 依頼する前に決めておくこと
  7. まとめ

次が決まっていない人と決まっている人とでは、退職代行に求めるものが違います。

決まっていない人の関心は「辞められるか」です。決まっている人の関心は、ほぼ一点に絞られます。入社日に間に合うか。

このページは、間に合うかどうかを逆算で判断する方法と、次が決まっているからこそ変わる手続きを整理します。

逆算の起点は入社日ではなく、その前日

決めるべきは退職日です。そして退職日は、入社日の前日にできると手続きがいちばん軽くなります。空白ができると健康保険と年金の切り替えが発生するためで、詳しくは退職後の健康保険と年金にまとめています。

そこから遡ります。数え方の土台になるのが民法627条1項です。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

条文が定めているのは「申し入れてから2週間で契約が終わる」ことです。裏を返すと、退職日として指定できる最短の日は、申し入れた日の2週間後になります。

ここに有給を足します。退職日までの出社を有給で埋めるなら、その日数ぶんさらに手前で動く必要があります。

手元の有給申し入れから退職日まで逆算して動く日
0日2週間入社日の15日前
5日2週間(うち5日を有給に充てる)入社日の15日前
15日15日入社日の16日前
25日25日入社日の26日前

有給が2週間ぶんに満たない場合、足りない日数は欠勤になります。それでも契約は2週間で終わるので、退職日そのものは動きません。 変わるのは給与だけです。

逆に有給が2週間を超える場合は、有給を全部使い切ろうとすると退職日が後ろにずれます。入社日が近いなら、使い切らずに退職日を優先する判断もあります。

入社日の前日を起点に、矢印と箱で退職通知の締切を逆算するタイムラインと、退職代行や次の職を示す記号を手描き風に表したイメージ図です

逆算して間に合わないとき

間に合わない場合に考えられるのは、次のような手です。

入社日を動かせないか転職先に相談する。 動かせるなら、これがいちばん確実です。

退職日を早める交渉をする。 会社が合意すれば2週間を待たずに退職日を設定できます。ただしこれは合意が要るので、交渉になります。

ここで、依頼先の運営元が効いてきます。報酬を得る目的で法律事務を扱うことは弁護士法72条で制限されているため、民間業者は会社との交渉ができません。退職日を早める合意を取り付けたい場面では、労働組合か弁護士が選択肢になります。運営元ごとの違いは退職代行の窓口を運営元で選ぶに整理しました。

2週間の数え方そのものや、有給を充てる方法の詳細は退職代行で即日辞められる?で扱っています。

次が決まっているなら、離職票は要らない

ここが、決まっていない人といちばん違うところです。

退職まわりの情報は「離職票が届かない」という前提で書かれていることが多く、次が決まっている人まで一緒に焦らされがちです。しかし離職票が何に使う書類かを見ると、話が変わります。

ハローワークは失業給付の手続きをこう説明しています。

住居を管轄するハローワークに行き、「求職の申込み」を行ったのち、「雇用保険被保険者離職票(-1、2)」を提出します。

離職票を提出するのは、求職の申込みをしたあとです。つまり失業給付を受けるための書類です。

次の勤務先が決まっていて失業給付を受けないなら、求職の申込みをする場面がありません。離職票を提出する相手がいないということです。転職先が離職票の提出を求めることもありません。

したがって、離職票が届かないこと自体は、次が決まっている人にとって手続き上の支障になりません。 届かないと困るのは、失業給付を受ける人です。

ただし例外はあります。入社が取り消しになった、入社日が大きく後ろにずれて無収入の期間ができた、といった場合には失業給付を検討することになります。そのときは離職票が要ります。「絶対に要らない」ではなく「今の予定どおりなら要らない」という理解が正確です。書類が届かないときの窓口は退職の書類は受け取るものと返すものにまとめてあります。

代わりに要るもの

離職票が要らない一方で、次が決まっているからこそ要る書類があります。

雇用保険被保険者証(雇用保険に入っていたことを示す書類)。 雇用保険の被保険者番号が書かれていて、転職先が加入手続きに使います。同じハローワークのページには、こう書かれています。

できれば在職中に「雇用保険被保険者証」の有無を確認してください。

「在職中に」という点が、退職代行を使う場合には効いてきます。依頼したあとは会社に行かないので、手元に無いものを取りに行けません。 会社が保管していることも、入社時に本人へ渡されていることもあります。

依頼する前に、次の3つを手元で確認しておくと止まりにくくなります。

雇用保険被保険者証

  • 手元か、会社が保管
  • 次の会社では雇用保険の加入手続きで使う

年金手帳・基礎年金番号通知書

  • 手元か、会社が保管
  • 次の会社では厚生年金の加入手続きで使う

前職の源泉徴収票

  • 退職後に会社から交付
  • 次の会社では年末調整で使う

源泉徴収票だけが退職後に交付されるもの。ほかは今どこにあるかを先に確かめられる

依頼する前に手元で確認しておくと止まりにくい書類

手元に無い場合でも、代行の依頼先に「退職後にこの書類を送ってもらうよう伝えてほしい」と頼めます。会社には交付や返却の義務がある書類なので、送付先を伝える窓口さえ確保できれば流れます。

源泉徴収票だけは、退職後にしか出ません。 在職中の給与額が確定していないと作れないためです。年内に転職する場合、次の会社の年末調整で前職ぶんを合算するので、届いたら提出します。合算の仕組みは転職した年の年末調整で扱っています。

次が決まっている場合に離職票が不要となる点を、離職票を示す文書アイコンをバツで表した分岐と、代わりに準備する書類や転職先への連絡判断を示すアイコンで示したイメージ図です

転職先に伝えるかどうか

退職代行を使ったことを転職先に伝える義務はありません。前職への問い合わせや、書類に代行の利用が記載されるかについては退職代行を使ったことは転職先にバレる?で整理しています。

実務的に効くのは、入社日が動く可能性があるかどうかを早めに共有しておくことです。逆算が際どい場合、後から遅れるより先に相談しておくほうが調整が利きます。

依頼する前に決めておくこと

相談の場で最初に聞かれるのは日程です。次が決まっている場合、以下が決まっていると初回のやり取りで話が進みます。

  • 入社日(確定か、動かせるか)
  • 希望する退職日(入社日の前日が基本)
  • 有給の残日数(給与明細か勤怠システムで確認)
  • 雇用契約に期間の定めがあるか(労働条件通知書で確認)

有給の残日数が分からないまま相談すると、どの案が使えるかの判断が保留になります。ここだけは先に調べておくと早く進みます。

まとめ

  • 逆算の起点は退職日で、入社日の前日にすると保険の切り替えが要らない
  • 申し入れから2週間で契約が終わる(民法627条1項)。有給が足りなくても退職日は動かない
  • 間に合わないときは、入社日をずらすか、退職日を早める交渉をする。交渉できる運営元が要る
  • 次が決まっていて失業給付を受けないなら、離職票は使う場面が無い
  • 代わりに雇用保険被保険者証が要る。在職中に手元にあるか確認しておく
  • 源泉徴収票は退職後に届く。年内の転職なら次の会社の年末調整で使う

個別の事情によって扱いが変わる場合があります。判断に迷うときは、労働基準監督署や総合労働相談コーナーでも無料で相談できます。

紹介したサービスの運営元

サービス運営元料金
男の退職代行労働組合21,800円(税込) / 追加費用: 組合費が別途1,000円かかると公式サイトに明記。アルバイト・パート(社会保険未加入)は18,800円(税込)で、こちらも組合費は別途
わたしNEXT労働組合21,800円(税込) / 追加費用: 組合費が別途1,000円かかると公式サイトに明記。アルバイト・パート(社会保険未加入)は18,800円(税込)で、こちらも組合費は別途
弁護士法人ガイア総合法律事務所弁護士記載なし(理由は下)
男の退職代行
合同労働組合 toNEXTユニオンが運営。「有給を全て消化してからの退職と、お給料を満額支給してもらえるようサポート」と明記。男性専門。FAQ には「ほとんどのケースで有給消化しての退職に成功しております」としたうえで「(可能かどうかは会社側の就業規則や判断となります)」と併記されている(2026年8月22日に再確認)
わたしNEXT
合同労働組合 toNEXTユニオンが運営。女性専門。FAQ に「ほとんどのケースで有給消化しての退職に成功しております」とあり、「(可能かどうかは会社側の就業規則や判断となります)」と併記されている(2026年8月22日に再確認)
弁護士法人ガイア総合法律事務所
弁護士が対応し、有給消化・離職票・源泉徴収票の取り寄せ・残業代・退職金の請求まで行うと記載(2026年8月18日確認。ページはほぼ画像で、この記述は img の alt 属性にある)。meta description に「即日退社、有給消化、社宅住み、入社したばかりの方、公務員、役員、業務委託全部対応します」とある。「自衛隊」「無期限サポート」の語はページに無い。LINE・電話での無料相談あり 公式サイトに画像で掲載されているため未掲載

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