40代の転職|求人に年齢制限を書ける条件
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40代で求人を見ていると、「35歳まで」「40歳以下」で外されることがあります。
ただ、年齢で区切ること自体は原則として認められていません。書ける場合が省令に限定して並べられています。どれに当たるのかを読むと、その求人が本当に自分を外しているのかが分かります。
原則は年齢にかかわりない機会(労働施策総合推進法9条)
労働施策総合推進法にこう書かれています。
事業主は、労働者がその有する能力を有効に発揮するために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、労働者の募集及び採用について、厚生労働省令で定めるところにより、その年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。
「その年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない」が本文です。努力義務ではありません。

例外は限定して並べられている(施行規則1条の3第1項)
では「厚生労働省令で定めるとき」とは何か。省令の書き方が独特です。
法第九条の厚生労働省令で定めるときは、次の各号に掲げるとき以外のときとする。
「次の各号に掲げるとき以外のとき」です。裏返すと、各号に挙がっている場合だけが年齢で区切ってよい場面になります。並んでいるもの以外は認められません。
挙がっているもの(規則1条の3第1項1号・2号)
まず定年との関係です。
事業主が、その雇用する労働者の定年(以下単に「定年」という。)の定めをしている場合において当該定年の年齢を下回ることを条件として労働者の募集及び採用を行うとき(期間の定めのない労働契約を締結することを目的とする場合に限る。)。
定年が60歳の会社が「60歳未満」とするのは、ここに当たります。ただし期間の定めのない契約が対象です。
次が、法令で就業が制限されている業務の場合。深夜業や危険有害業務などが該当します。
3つ目が、次の書き出しで始まるまとまりです。
事業主の募集及び採用における年齢による制限を必要最小限のものとする観点から見て合理的な制限である場合として次のいずれかに該当するとき。
「必要最小限」「合理的」という言葉が入っています。この下にイ・ロ・ハ・ニの4つがあります。
「35歳まで」が当たるのはイ
40代が外されるいちばん多い形が、イの長期勤続によるキャリア形成です。ここには条件が3つ重ねてあります。
- 期間の定めのない労働契約を締結することを目的とする場合に限る
- 職業に従事した経験があることを求人の条件としない場合
- 新たに学校等を卒業しようとする者として、又は当該者と同等の処遇で募集する場合
2つ目が効きます。 経験を条件にしていないことが必要なので、「実務経験3年以上・35歳まで」という求人は、この例外の形から外れます。
3つ目も重く、新卒と同等の処遇で募集する場合に限られています。中途の待遇で募集しながら年齢を切る、という組み合わせは想定されていません。
ロとハとニ(規則1条の3第1項3号)
ロは技能の継承です。特定の年齢層の労働者が相当程度少ない場合に、技能と知識を継ぐ目的で募集するときに限られます。「若手が少ないから若手を採る」ではなく、継承の目的が要ります。
ハは分かりやすい形です。
芸術又は芸能の分野における表現の真実性等を確保するために特定の年齢の範囲に属する労働者の募集及び採用を行うとき。
役柄に年齢が要る場合です。
ニは高年齢者の雇用促進で、60歳以上を対象にする場合などが入ります。40代を狙って上限を切る形は、ここにも入りません。
どれに当たるか年齢で区切ってよくなる場面
- イ 長期勤続によるキャリア形成新卒と同等の処遇で、期間の定めのない契約経験を条件にすると、この形から外れる
- ロ 技能の継承特定の年齢層が相当程度少ない場合継ぐ目的が要る
- ハ 芸術・芸能表現の真実性を確保するため
- ニ 高年齢者の雇用促進60歳以上を対象にする場合など
年齢を切るなら理由を示す義務がある(労働施策総合推進法20条1項)
もう1つ、別の法律に定めがあります。
事業主は、労働者の募集及び採用をする場合において、やむを得ない理由により一定の年齢(六十五歳以下のものに限る。)を下回ることを条件とするときは、求職者に対し、厚生労働省令で定める方法により、当該理由を示さなければならない。
理由を示さなければなりません。 「35歳まで」と書くなら、なぜその年齢なのかを求職者に示す義務が事業主の側にあります。
示されていない求人は、そこで一段落ちます。問い合わせて理由を聞くのは、確認としてまっとうな行為です。

実際にどう使うか
年齢で外されたと感じたとき、確かめる順序はこうなります。
- その求人は経験を条件にしているか(していればイの形から外れる)
- 期間の定めのない契約か(有期ならイもロも当たらない)
- 年齢の理由が書かれているか
3つとも外れているなら、応募を避ける理由が求人の側にありません。問い合わせて確かめる価値があります。
「年齢で無理だろう」と自分で外すのが、いちばんもったいない形です。
求人票の読み方と重なるところ
年齢の欄以外にも、求人票には確かめる項目があります。書かれた条件が実際と違っていた場合の扱いは別の法律にあり、条件を変えるときは変えたと明示する義務があります。
求人票の見方にまとめました。提示された金額に何が含まれるかは年収交渉は明示される項目で話すにあります。
40代で先に確かめておくもの
制度の側では、40代は雇用保険の日数の区分が変わる年代でもあります。会社都合の場合、35歳以上45歳未満と45歳以上60歳未満で日数が違います。
区分の作りは30代の転職は35歳で条文が変わるにまとめました。自己都合か会社都合かで、年齢が効くかどうかも変わります。
離職理由の判定は離職理由は会社の記載で決まらないにあります。
書類の側で古いものを使わない
年齢の話とは別に、履歴書の様式にも注意があります。JIS規格の様式例は削除されていて、出回っているテンプレートには古い欄が残っています。
履歴書の様式はJIS規格が削除されているにまとめました。扶養家族数や通勤時間の欄は、厚生労働省の様式例では消えています。
エージェントによっては対象年齢が決まっています。外れていると申し込んでから断られるので、先に確かめてください。
まとめ
- 募集と採用は年齢にかかわりなく均等な機会を与えるのが原則
- 例外は省令に限定して並べられていて、それ以外は認められない
- 「35歳まで」が使えるのは、経験を条件にせず、新卒と同等の処遇で、期間の定めのない契約の場合
- 「経験3年以上・35歳まで」はこの形から外れる
- 技能継承や芸能の例外もあるが、40代を切る形は入っていない
- 年齢を切るなら、その理由を求職者に示す義務が事業主にある
外されたと感じたら、まず求人が経験を条件にしているかを見てください。
60歳を過ぎて賃金が下がった場合には別の給付があります。高年齢雇用継続給付金は賃金が75%未満のときに分けました。