源泉徴収票はいつもらえるか|交付期限は退職後1か月
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辞めたあと、源泉徴収票がいつ届くのか分からないまま待っている人がいます。
期限は法律で決まっています。 しかも、年末にもらう場合とは別の日が定められています。このページは、その条文と、期限を過ぎたときにできることを確認します。
中途退職は「退職の日以後一月以内」(所得税法226条1項)
所得税法は、給与を払う側に交付を義務づけています。期限の部分はこう書かれています。
その年の翌年一月三十一日まで(年の中途において退職した居住者については、その退職の日以後一月以内)に、一通を税務署長に提出し、他の一通を給与等の支払を受ける者に交付しなければならない。
勤め続けている
- その年の翌年一月三十一日まで
- 年末調整のあとに渡される
年の途中で辞めた
- 退職の日以後一月以内
- 転職先の年末調整に間に合わせる必要がある
同じ条文の中に期限が2つ置かれている。中途退職のほうが短い
日付が2つ出てきます。ふつうに勤め続けている人は翌年1月31日まで。年の途中で辞めた人は、退職の日から1か月以内です。
つまり8月末に辞めたなら、9月末までに交付されるはずです。年明けまで待つ話ではありません。
末尾は「交付しなければならない」で、会社の裁量ではありません。忙しいから年末にまとめて、という扱いは条文と合っていません。

退職金の分は別に出る
辞めるときに退職金を受け取った場合、その分の源泉徴収票は別に作られます。条文でも項が分かれていて、期限は同じく退職の日から1か月以内です。
つまり退職金がある人は、給与の分と退職金の分で2枚受け取ることになります。1枚しか届いていないなら、もう1枚がどうなっているかを聞いてください。
退職金にかかる税金の計算は退職金の税金と勤続年数の境目に整理しました。
電子で渡された場合も、紙を請求できる(226条4項)
最近は書面ではなく、社内システムからダウンロードさせる会社があります。これは条文でも認められていますが、続きにただし書きがあります。
当該給与等、退職手当等又は公的年金等の支払を受ける者の請求があるときは、当該源泉徴収票を当該給与等、退職手当等又は公的年金等の支払を受ける者に交付しなければならない。
請求すれば紙で出す義務があるということです。辞めたあとにシステムへログインできなくなる場合があるので、在職中に紙でもらっておくか、退職前にダウンロードしておくほうが安全です。
期限を過ぎても届かないとき
会社に催促しても出てこない場合、税務署に届け出る手続きがあります。国税庁はこの手続きをこう説明しています。
源泉徴収票が支払者から交付されない場合の手続です。既に交付された源泉徴収票の再発行については、この手続の対象外です。
「交付されない場合」の手続きで、失くしたときの再発行は含まれません。ここを取り違えると、税務署に行っても目的が果たせません。失くした場合にできることは源泉徴収票の再発行は税務署では扱えないにまとめました。
提出できる時期も示されていて、交付期限を過ぎたあとであれば随時とされています。つまり退職から1か月を待たずに動くことはできません。まず期限まで待ちます。
先に会社へ請求した記録を残す
この届出には添付書類があり、そのひとつがこれです。
勤務先に対して、源泉徴収票の交付を求めたことが分かる書類等
会社に求めたことを示せる必要があります。電話だけで催促していると、この書類が作れません。
だからやり取りはメールなど日付の残る形にしてください。後から作れないのは、いつ求めていつ断られたかの記録のほうです。
給与明細を保存しているなら、その写しも添付書類として挙げられています。辞める前に手元へ集めておくと、ここで効いてきます。何を受け取るかの一覧は退職の書類は受け取るものと返すものにまとめました。

出す先は自分の税務署
間違えやすいのが提出先です。国税庁は提出先をこう書いています。
納税地等を所轄する税務署長
会社の所在地を管轄する税務署ではありません。自分が住んでいる場所の税務署です。辞めた会社が遠方にある場合でも、出向く先は近くになります。
作成と提出はe-Taxでもできるとされていて、書面で作って持参するか送ることもできます。税務署の開庁時間は8時30分から17時までですが、閉庁日は送付か時間外収受箱への投函で出せます。
添付するものとして、給与支払明細書が保存されている場合はその写しも挙げられています。辞める前に給与明細を手元へ集めておくと、ここで効いてきます。
届かないまま年末を迎えたら
転職先が決まっている場合、前の会社の源泉徴収票を出さないと年末調整ができません。提出できないまま年を越すと、自分で確定申告することになります。
年末調整の手順と、間に合わなかった場合の扱いは転職した年の年末調整と前職の源泉徴収票に整理しました。
年内に再就職していない場合は、そもそも年末調整の対象になりません。その年の精算は確定申告で行います。手順は年内に再就職しないときの確定申告にあります。
どちらの道でも、源泉徴収票そのものは必要です。 届かない状態を放置しないでください。
会社が無くなっている場合
倒産や廃業で連絡が取れないこともあります。この場合も、税務署への届出は同じ手続きです。会社が存在しないことを理由に、義務が消えるわけではありません。
賃金そのものが未払いのまま倒産した場合は、別に立替払の制度があります。期限があるので、倒産して給料が未払いのまま辞めたときを先に見てください。
まとめ
- 中途退職の交付期限は「退職の日以後一月以内」。年末の1月31日とは別
- 条文は「交付しなければならない」と書いている。会社の裁量ではない
- 退職金がある人は、給与の分と退職金の分で2枚受け取る
- 電子で渡された場合も、請求すれば紙で交付する義務がある
- 期限を過ぎても届かないなら、税務署に届け出る手続きがある
- その手続きは「交付されない場合」のもので、失くしたときの再発行は対象外
- 届出には、会社に交付を求めたことが分かる書類が要る。やり取りは記録に残す
まず退職日から1か月を数えてください。そこが過ぎていれば、動ける段階です。
受け取ったあとにどの欄を見るかは源泉徴収票の見方にまとめました。