退職届を郵送で出すときの手順
アフィリエイト広告(PR)を含みます。
退職届は郵送できます。 先に会社の宛先と希望退職日を確かめ、届いたことを後で示せる送り方を選びます。投函日ではなく到達日が起点になるため、控えと追跡番号を残してください。
期間の定めがある契約や公務員などは、この記事の2週間の扱いをそのまま当てはめないでください。
まず、必要な記録から送り方を選ぶ
方法によって、後から証明できることが変わります。
送り方後から証明できること
普通郵便
引受け・配達の記録なし
特定記録
出したこと
配達状況は追跡できるが、受領印・署名はない。中身は証明できない
簡易書留
出したことと届いたこと
中身は証明できない
内容証明+配達証明
差し出した文書の内容と配達の事実
文書に書いた事実が真実かは証明しない
日本郵便の特定記録の案内では、引受けの記録と追跡に対応する一方、郵便受箱へ配達し、受領印や署名は取らないと説明しています。本人への手渡しを記録する方法と区別してください。
内容証明の案内では、文書の内容が真実であることを証明するものではないとされています。どの記録が必要かを考え、争いがある場合は送る前に弁護士などへ相談します。
内容証明の出し方と注意点は退職届を内容証明で送るときにまとめました。出せる郵便局が限られているので、先に確かめてください。
宛先と同封するもの
宛先は会社の代表者宛てが基本です。直属の上司宛てにすると、渡っていないと言われる余地が残ります。
同封するのは退職届と、短い添え状です。添え状には、出社できない事情と、届いたら連絡がほしい旨を1〜2行で書けば足ります。
書き方そのものは退職届の書き方|退職願との違いで結果が変わるにまとめました。退職願と退職届は効果が違うので、そこだけは間違えないでください。
封筒と発送前の確認
まず手持ちの封筒に書類が入るかを確かめます。A4の紙を三つ折りにするなら、長形3号(120×235mm)が候補です。封筒メーカーの寸法案内でも、A4横三つ折りに対応するサイズとして案内されています。指定の用紙や送付方法がある場合は、その案内も確認してください。
買い足すなら、サイズ・枚数・中身の透けにくさ・封をする方法を比べます。1通のために大量の封筒を買う必要はありません。急ぐ場合は店頭で用意できる物を選び、通販は送料を含む合計と到着予定日を確かめてからにします。封筒の色や価格で退職届の効力が変わる、という意味ではありません。
日本郵便の定形郵便物の案内では、長さ14〜23.5cm・幅9〜12cm・厚さ1cmまで・重さ50gまでが条件です。封筒だけでなく、書類を入れて封をした状態で確認します。書留などの追加サービスを使う場合は、基本の郵便料金とは別に料金がかかります。
発送前に、次の点を確認してください。
- 宛先の住所・部署や担当者は合っているか
- 退職の意思、氏名、作成日、希望する退職日を書いたか
- 退職届と添え状の控えを残したか
- 選んだ送付方法で必要な記録が残るか
- 窓口の受領証と追跡番号を保存する場所を決めたか
買い足す封筒は少量から確認する
手持ちの封筒で足りる場合は購入不要です。用意する物がない場合の候補として、ブングショップではマルアイの二重封筒「フ-70」(長形3号・郵便枠なし・10枚入り)を扱っています。A4三つ折り用の候補で、折らずに送りたい書類には別のサイズを選びます。
通販は商品代だけで決めず、送料を含む合計、配送先への到着予定、返品条件を販売ページで確かめます。急ぐ場合は近くの文具店などで入手できる物を選んでください。当サイトで使用感を試した商品ではありません。
いつ投函するか
到達日が起点になるので、投函のタイミングで退職日が動きます。
配達日数を一律に1〜3日と決めず、日本郵便のお届け日数検索で発送元・宛先・送付方法から調べます。特定記録は原則として土日・休日に配達されません。「この日までに辞めたい」という締切があるなら、そこから2週間と配達日数を逆算して投函日を決めてください。
有給を使いたい場合は、残日数と退職までの所定労働日を照合します。有給の日数をそのまま暦の日数へ足すだけでは決まりません。残りの数え方と、断られたときの根拠は退職前の有給消化|断られたときの根拠にまとめました。
賞与の支給日を挟みたい場合も、逆算の考え方は同じです。有給消化中でも在籍にあたります。ボーナスをもらってから退職するタイミングにまとめました。
送った後にやること
- 追跡番号を控える(配達状況を確認できる)
- 送った日と、届いた日を記録する
- 会社から連絡が来ないまま2週間が過ぎたら、退職日を自分で把握しておく
期間の定めのない雇用について、到達と経過日数を確認します。返送された、不在で受け取られない、退職日について争いがある場合は、自己判断で到達日を決めずに相談してください。そのうえで離職票や源泉徴収票が届かない場合は、別の手続きになります。離職票が届かないときにまとめました。
なぜ投函日ではなく到達日を見るのか
郵送では、発送日と到達日を分けて記録します。出した時ではなく、通知が相手へ届いた時が効力の起点です。根拠は民法97条1項です。
意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
期間の定めのない雇用について、民法627条1項は次のように定めています。有期契約や公務員などを一律にこの扱いに当てはめないでください。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
無期雇用で2週間を見込むなら、届くまでの日数も含めて予定を立てます。
受け取りを拒まれたとき
郵送でいちばん心配されるのが、受け取ってもらえない場合です。条文に定めがあります。
相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は、通常到達すべきであった時に到達したものとみなす。
妨げた場合は、通常届くはずだった時に届いたものとして扱われます。 受け取りを拒めば無かったことにできる、という仕組みにはなっていません。
ただし「正当な理由なく」「妨げた」と言えるかどうかは、事情によります。だから出したことと、届くはずだった日が分かる形で送るのが確実になります。
就業規則の予告期間との関係
就業規則に「1か月前までに申し出ること」と書かれていることがあります。民法の2週間と食い違いますが、この点については民法が優先されると解されています。
郵送を選ぶ理由は人によって異なります。就業規則の手順、引継ぎ、希望日を確認し、予告期間や契約の種類について争いがある場合は、労働局の相談窓口や弁護士へ相談してください。
先に読んでおく箇所は退職は何ヶ月前に言えばいいかにまとめました。
返却するものを一緒に送らない
資格確認書や社員証、貸与品の返却が必要なら、退職届とは分けて送る方法を検討します。退職届が届いたかどうかと、返却物が届いたかどうかを別々に確かめられます。
健康保険の資格確認書などの扱いは、勤務先や加入先の案内を確認してください。返す物と時期は健康保険証はいつ誰に返すかにまとめました。
郵送しても動かないとき
届いたはずなのに何も起きない、退職日を勝手に動かされる。そういう場合は、交渉が要る局面に入っています。
有給や退職日の交渉ができるのは労働組合と弁護士で、民間業者にはできません。違いは退職代行|弁護士と労働組合の違いにまとめました。
言い出せずに郵送を選んだ場合、そもそもの整理は辞めたいと言えないときにあります。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 3件
- 出典
- 1件(法令 1)
- 更新
引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。