退職の段取り帳

失業保険はいくらもらえるか|上限額は毎年8月に変わる

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2026/8/16公開

失業保険の基本手当は、直前6か月の賃金から決まる1日額に、受け取れる日数を掛けて見積もります。 ハローワークの例では、賞与を除く平均月給が20万円程度なら、支給額は月額13.9万円程度です。ただし個人の確定額ではなく、60歳以上65歳未満の例は13.5万円程度と別に示されています。公式Q&Aの金額例(Q10)を確認してください。

まず受給要件、次に日額と何日分もらえるかを示す所定給付日数、最後に受け取り始める時期を分けます。総額が同じでも、給付制限や認定の日程で手元に入る時期は変わります。

見積もるときの3つの確認

順に決めていきます。

確認するものわかること

  1. 基本手当日額

    賃金と年齢から決まる1日分の目安

  2. 所定給付日数

    離職理由・加入期間などで決まる受給日数

  3. 支給開始の時期

    待期・給付制限・認定後の入金の見通し

金額と入金時期を混ぜずに確認する。ハローワークの基本手当案内に基づく順番。

3つ目は金額ではありません。日額×日数で出した見積もりと、生活費をいつ用意するかを分けてください。

この見積もりは、基本手当の受給資格がある人の話です。退職すれば誰でも受け取れるわけではなく、働く意思や求職活動、雇用保険の加入期間などが問われます。受給要件の確認を金額より先に済ませてください。

1日あたりの額

1日あたりの額(基本手当日額)は、直前6か月の賃金から出した1日分の賃金(賃金日額)の、およそ50〜80%です。60歳から64歳は45〜80%です。

計算の元になるのは、直前6か月の賃金です。

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この「基本手当日額」は原則として離職した日の直前の6か月に毎月きまって支払われた賃金(つまり、賞与等は除きます。)の合計を180で割って算出した金額(これを「賃金日額」といいます。)のおよそ50~80%(60歳~64歳については45~80%)となっており、賃金の低い方ほど高い率となっています。

細かく見ると、3つの点があります。

賞与は入りません。 年収に占める賞与の割合が大きい人ほど、年収から想像する額とのずれが大きくなります。

割るのは180です。 6か月分を180で割るので、1日あたりの賃金が出ます。月給を30で割った額に近い数字になります。

率は一定ではありません。 およそ50〜80%の幅があり、賃金の低い人ほど高い率になると書かれています。「一律6割」ではありません。

上限額があり、毎年8月に変わる

1日あたりの額には年齢区分ごとに上限があり、毎年8月1日に見直されます。高い賃金だった人ほど、率よりも上限のほうが効いてきます。

基本手当日額は年齢区分ごとにその上限額が定められており、現在は次のとおりとなっています。

金額の表には日付が添えられています。

(令和8年8月1日現在)

この日付が要点です。 上限額は毎年8月1日付で見直されるため、どの時点の数字かを確認せずに読むと古い額を前提にすることになります。

同じ日付時点の上限額は次のとおりです。

年齢区分基本手当日額の上限

  1. 30歳未満

    7,450円

  2. 30歳以上45歳未満

    8,270円

  3. 45歳以上60歳未満

    9,110円

  4. 60歳以上65歳未満

    7,830円

基本手当日額の上限(年齢区分ごと)。60歳以上65歳未満だけ下がる

60歳以上65歳未満だけ、45歳以上60歳未満より低くなっています。率の下限も45%からとされていて、この区分だけ扱いが違います。

表が65歳未満で終わっているのは、65歳以上で辞めた場合が別の給付になるためです。日額ではなく一時金で出る形は高年齢求職者給付金は一時金で出るにまとめました。

このページの数字も、来年の8月には古くなります。実際に手続きをするときは、上の出典で日付ごと確認してください。

何日分もらえるか

日額が出たら、次は日数です。これは賃金ではなく、離職理由で大きく変わります。

会社都合にあたる区分になれば給付制限が付かず、所定給付日数(何日分もらえるか)も自己都合より長くなります。会社が離職票にどう書いたかで自動的に決まるわけではありません。判定の仕組みと、区分によって日数がどれだけ変わるかは離職理由は会社の記載で決まらないに整理しました。

そもそも受給できる状態にあるかどうかは、加入期間で決まります。辞めた後では変えられない条件なので、金額より先に確認してください。辞める前に|失業給付の受給要件にまとめています。

「何か月もらえるか」では決まらない

所定給付日数は日で決まります。◯◯日という形でしか決まっていないので、「何か月もらえるか」に直した数字は制度の側にありません。

日を月に読み替えるとずれます。支給は4週間に1回の認定で、失業と認定された日についてだけ出るからです。認定を受けられなかった回があれば、その分の日数は残ったままになり、受け取り終わるまでの期間はそのぶん延びます。認定の間隔と、行けなかったときの扱いは失業保険は自己都合だといつから受け取れるかにまとめました。

自己都合の場合は、受け取り始めるまでに給付制限も挟まります。だから「辞めてから何か月」で数えると、所定給付日数より長くなります。月で見積もりたいときは、給付制限の期間と認定の回数を別に足してください。

いつから入るか

自己都合で辞めた場合、待期の7日間に加えて給付制限があります。起算点と条文の幅は失業保険はいつから受け取れるかにまとめました。2025年4月以降の退職なら原則1か月です。

給付制限の起点はハローワークでの受給手続きに関係します。離職票が届かず手続きできない場合も、待つだけでなく窓口へ相談してください。届かないまま先に手続きを始める方法は離職票が届かない|仮決定手続きで待たないに整理しました。

受け取れる期間にも区切りがあり、原則は離職の翌日から1年です。その中で受け取り切れなかった分は消えます。

増える場合がある

所定給付日数を超えて支給される場合があります。例えば、ハローワークの指示した公共職業訓練等について、条件を満たす場合です。自分で選んだ講座を受ければ自動的に増えるわけではありません。

条件と申し込みの順序は職業訓練と失業給付|給付制限の解除にまとめました。対象になるかは、受ける訓練と残日数などをハローワークで確認してください。受給期間を延ばす手続きと給付日数の延長の違いも整理しています。

早く決まった場合に残りの一部が戻る仕組みもあります。再就職手当|早く決まると残りが戻るに整理しています。金額だけで就職時期を決めず、支給条件と仕事の内容を合わせて確認します。

正確な額がいつ分かるか

ここまでの計算は目安です。率が「およそ50〜80%」と幅で示されているとおり、自分の額を事前にぴったり出すことはできません。

確定するのは、ハローワークで受給資格が決定されたときです。計算の元になる賃金は離職票に記載されており、その内容をもとに判定されます。離職票が届いたら、賃金の記載も見てください。 離職理由だけでなく、ここが実際の金額を決めています。

記載に心当たりが無い場合は、その場で相談できます。 直前6か月に休職や欠勤が多かった人、給与体系が途中で変わった人は、自分の感覚と食い違いやすいところです。

受け取りながら働くと減る

受給中にアルバイトをすると、働いた時間と収入に応じて調整されます。申告しないまま働くと不正受給になり、返還に加えて納付を命じられることがあります。

働いてよい範囲と、申告の仕方は失業保険とバイト|4時間と20時間に整理しました。「少しなら大丈夫」という線は自分で引けません。

生活費との比較で見る

金額が分かったら、出ていくほうと並べてください。辞めた翌日から、健康保険料と国民年金が自分の負担になります。住民税は前年の所得で決まるため、収入が無い年に前年並みの請求が来ます。

期限と金額の考え方は仕事を辞めてから転職するか、在職中に動くかに整理しました。給付だけで計算すると足りません。

日数のほうを増やせないかを調べている場合、「延長」という言葉には注意が要ります。受け取れる期間を延ばすものと、給付日数そのものを増やすものが別の制度です。違いは失業保険の延長|期間と日数は別に整理しました。

この記事で確かめたこと

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